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金の魅力 金の魔力―金投資へのいざない
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価値基準としての金
2003年1月25日号の週刊ダイアモンドの書評をみて、この本を買いました。考えてみれば、1971年のニクソンショック以後に日本で社会人となったビジネスマンは、全ての価値を貨幣で測ることに対する疑問を抱く必要はありませんでした。いや、より正確に言えば、疑問を抱く必要はないと思い込まされていたのかもしれません。
この本は、金投資の入門書としても有用ですが、個人的には貨幣論として、大変面白く読みました。現在の国際的な貨幣の状況を、金を媒介項にして浮かび上がらせています。さらに踏み込んで、貨幣政策、貨幣をめぐる政治状況をも解説しています。デフレ、マネーサプライ、インフレ誘導などの言葉が新聞紙上をにぎわす世相の中、貨幣について考え直してみることは経済学者から主婦に至るま?!?、必要なことではないでしょうか。この本を読めば、各国の貨幣政策について思いをいたし、生活防衛を考える意識も湧いてくると思います。
日本中の悩めるビジネスマンにお勧めの一冊です。
著者の時勢を読む目
共著者の一人、高橋氏の本を最初に読んだのは7年ほど前。「金―新時代への架け橋」だった。いわゆる「裏ドル」として金の動きも日々、それとなく知っており、書店で偶然に見かけて手にして読んだ。
仕事柄、金についても普通の人より知っているつもりでいたが、「新時代への架け橋」を読んで、その調査の緻密さと深さ、そして何より「これからはデフレの時代だから金投資が活きる」という著者の説に、それこそ目から鱗が落ちる思いだった。
そして先日、この本を本屋で見つけ、迷わず購入して読んだ。
今回は奥山氏との共著によって、資産および通貨としての金の歴史と理論が付加され、恐らく普通の人々にとっても高橋氏の「仮説」が理解しやすくなったのではないか。
数日前のフィナンシャル・タイムズによると、欧州でもデフレ対策として金を購入する一般の投資家が増えているという。
高橋氏の説は日本ばかりではなく、金投資の本家である欧州でも実証されつつあるようだ。今、この時期に本書を世に問うた著者の時勢を読む目にも感服する。
有事も平時も注目の「金」
金問題のエキスパートと貨幣論研究者によって著された「金投資のすすめ」である。
本書は読みやすい文体で分量としてもほどほどにまとまっているが、内容は金に関連するあらゆる問題に渡っている。したがって一言でまとめるのは難しいが、本書の最も中心的なメッセージを取り出せば、「金はそれ自体で価値を持つ」ということではないかと評者は考える。
金自体は債権債務関係とはかかわりなく存在し、保有することができる。この点が金を他の資産から隔てる最大のポイントであろう。金の持つこの利点を、現在の政治経済状況の変動や各国政府の戦略という観点から論じたのが本書前半部であり、後半部は金および貨幣の理論的裏付けにあてられている。
金に関する類書はいくつかあるが、それらと!?!!?比較における本書の特徴は、やはり最新刊であり情報が新しく、全体の分量はコンパクトにもかかわらず網羅的で情報量で圧倒していることと、理論的パックボーンの確かさであろう。実用書としても、また貨幣一般に関する入門書としてもお奨めできる。
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